がんばってます

本当

本当のお金持ち、本当の陽キャなんていない。「本当の」という言葉を使うのはルサンチマン道徳的で好きじゃない。

本当の自分という言葉がある。他人に認知される「表の自分」と、自分の内に留めている「裏の自分」があって、ここでいう「本当」は、大体が裏の自分のことを指す。そのようなところで私自身のことを考えると、他人に認知される「表の自分」が既に複数ある、という点で問題を抱えていることに気付いた。友達、好きな人、ネットで仲良くなった人、親、それぞれかなり違う。自己が行う思考のプロセスも誰と関わるかによってまるで違うし、声色も、表情も、語彙も、全く異なっている。それでも同じ一つの身体でやっていることだから、皆そこまでの別人のような違和を感じることはない。多重人格者ですら疑われるのだから、それは当たり前のことだ。内面世界は他者にはどうやっても分からない。でも、ふとある時、他者がその差に気付いてしまったら、理解が出来なかったり、得体が知れなくなったりして気持ち悪いと感じ、嫌悪感を抱くことになることがある。そしてそれを解明しようとその人は自分が分かるような理由を勝手につけて、例えそれが事実とは違おうとも、それによって納得してそれを緩和したり、恐怖心を抑えようとする。内面世界は他者にはどうやっても分からない。今、自分はその恐怖に怯えている。