ひとりぼっちだ。
誰も私に興味なんかなくて、僕のことなんか何も分かっちゃいない。
そう思うけれど、実のところそんな暗く冷たいところにいる訳ではないことは、本当は分かっている。
誰にも興味を持たれていないと自称しつつも、SNSをして、LINEをして、投稿やら会話やらをして既読やいいねを貰う。それのどこが孤独なのか、という話だ。
でも、ひとりぼっちに感じる。
それは、目の前の相手と体が混ざり合って、血が通いだして、一つになるみたいな、そんな感覚を久しく味わっていないからだ。
相手の体液をこちらにぶちまけられるか、油な僕が水の中に無理やり突っ込んでいくか、それとも反対に私の方が、満腹の相手にご飯を作り続けているか、最近の日々はそんな感じだ。
会話をしなくとも、背中を合わせて、体温を感じるみたいな、そんなことも無い。
なにもない。
今日もベランダでぼーっと外を見ていた。
電車の中にはこんな夜でも人がたくさん詰め込まれている。
電車の中にいる人も僕と同じだろう。
誰かがいても確かに独りだ。
生ぬるくて、でも少し涼しい風が、偶に僕の体を通り過ぎて何か言っている。